どうも。かすてらこんぶです。
今回はコンサルティングに全く関係ない記事で恐縮ですが、ダイエットサプリのレビューになります。僕はあまりダイエットサプリを信じていないのですが、個人的に社会人になってから太った(コンサルファームに入ると特に1-2年目は生活リズムが変調する場合が多く、良い飯しか食わなくなります…)ので、試した中で顕著に効果があった製品を紹介致します。
社会人太りに最適。食事制限無しで痩せられる魔法の薬、オルリファスト - ゆとりとコンサル (nofollow付与)
この記事はどうやらオルリファストという薬についてのレビューらしいです。私も以前に4か月ほど使っていたので、この薬の使用感…というかコイツを飲むと何が起こるのかってのは熟知しています。
なぜ「レビューらしいです」という言い方をしたのかというと、内容が明らかに嘘なんですよね。
そもそもオルリファストって何?
過去記事を参照。
簡単に言えばやせ薬。食事の際に飲むと摂った脂質の3割が吸収されず、そのまま体外に排出されるというもの。
汚い話になりますが、体外に排出されるというのはお尻から出てくるということ。うんこに混ざってキレイに油が出てくれればいいのですが、便意がなくても気を抜けば油漏れ、おならをすれば100%大惨事、おならを我慢したとしてもお腹の中の圧力が高まって油漏れの危険性は更に増大…という超リスキーな薬なのです。おならを我慢している状態だと歩くことすら危険ですからね。ちなみに、通常通り用を足してもトイレには油がへばりついて掃除が大変。
出てくる油も強烈に不快な香りを発する危険物。これは胆汁のニオイなんでしょうね。人によってはウンコより臭いと思うのでは?こんなものが外出中に漏れたりしたら…場合によっては「社会的な死」が訪れることになるでしょう。
誰も求めていない情報を書き連ねるのが「アフィのためのアフィ」の特徴
さて、本題。例の記事を見ていきましょうか。
ざっくり言うと、医薬品はサプリメントよりも厳格に有効性や安全性、品質が担保されているもの、と捉えて頂いた問題無いです。
日本にしろ米国にしろ欧州にしろ、医薬品として承認を得るためには、細胞・動物・人を使った有効性・安全性の臨床試験が必須になっています。学生時代に治験のアルバイトを聞いたことがある人も多いと思いますが、あの様に厳格・定量的に決められたプロトコールに則って検証が成されています。
一つ目の見出しの部分から既にアフィ臭いよね。「サプリと医薬品の違い」など、誰も求めてない情報を意味も無く羅列するのが典型的な「アフィのアフィによるアフィのための記事(?)」の特徴。
記事のボリュームが少ないとGoogleさんに嫌われるから…と、クッソどうでもいい話をとことん薄めてかさ増ししつつ、ターゲットとなるキーワードに関連した用語をちりばめるのがアフィリエイト収入のことしか考えてない人の常套手段です。
くどい説明・無駄に細かい説明
サプリと医薬品の違いの話もそうなんですが、くどい説明・無駄に細かい説明書きを並べるのも「アフィのアフィによるアフィのための記事」の特徴。
オルリファストは、分類上はジェネリック医薬品になります。即ち、先発の医薬品が存在し、それがRoche社のXenicalです。Roche(ロシュ)は世界有数の製薬企業であり、事実Xenicalも減量医薬品として世界中で支持されています。
一方、オルリファストの製造元はLloyd laboratoriesというフィリピンのジェネリックメーカーです。東南アジアはやばそう…という印象を持つ方も多いと思いますが、Lloydは売上100億円を超え、アメリカや東南アジア全域に製造工場を持つ、信頼性の高いジェネリックメーカーだと思います。事実、厳しい審査で有名なアメリカFDAや、UK、オーストラリア、ブラジル等、多数の薬事管轄機関から承認を得ている薬です。
有効成分は当然ですが、Xenicalとオルリファスト全く同一ですので、安心頂ければと思います。(C29H53NO5)
ひとつふたつ細かい説明があるくらいならまぁいいんですよ。この引用文を見てくださいよ。「オルリファスト」というワードに関連するのかしないのかわからないけど、隙あらば無駄な情報を詰め込んでますね。作文の宿題の字数稼ぎをする小学生かよ。Googleさんのことしか考えてないからこういう文章になってしまう。
さすがに笑ったのはオルリファストの主成分であるオルリスタットの化学式(C29H53NO5)まで盛り込んでるってこと。この情報マジで誰が必要としてるんですかね?Googleですら必要としないのでは?
ここまで徹底してるのに、オルリファストの主成分である「オルリスタット」というワードを記事に一切使っていないバランス感覚も興味深いですね。
雲行きが怪しくなる「副作用・禁忌」の説明
副作用・禁忌の説明になると途端に雲行きが怪しくなります。
感の良い方なら分かるかもしれませんが、オルリファストにはその効果ゆえ生じる副作用があります。
それは、”排便に関する胃腸関連症状“です。当然吸収されなかった脂肪が便と共に排泄されますので、急な便意を催したり、排泄時のガスが出たり、便に脂分が混ざっていたり…といった具合です。ぶっちゃけ健康にはほぼ影響が無いのですが、あまりに直接的に効果が実感出来る為、人によってはおむつを履いてリスク回避している方もいます(笑)
副作用について「急な便意を催したり、排泄時のガスが出たり、便に脂分が混ざっていたり…といった具合です」とのこと。このあたりで「あっ…こいつ嘘ついてるな?」という疑惑が湧いてきます。
症状の説明としては間違ってはいないんだけど、アレを体感した人間なら「便に脂分が混ざっていたり…」なんてこんな生ぬるい表現をするはずがないんだよなぁ…。この薬には致命的な油漏れのリスクがあるから生活の質は著しく下がってしまうわけで、そういう話が自身の話として一切出てこないのはおかしいんです。
とはいえ、食事中の脂質量が少なければオルリファストを飲んでも排出される油の量は少なくなり、油漏れも大して起こらないというケースは考えられます。が、このブログの人は記事の最終部で墓穴を掘ってるので、そういう言い訳はできないんですけれども…。
滑稽な「利用者の声」の紹介
もう少し読み進めると、「レビューにありがちな”これから試します”的なもの」を軽くディスりつつ、そこらのサイトからコピってきたコメントが「利用者の声」として紹介されていますね。
国内では認可されていない為、利用者は皆輸入サイトから購入されています。レビューにありがちな”これから試します”的なものを除いても、利用者の大半は効果を実感している事がわかります。
以下、幾つか抜粋。
………
出所:ダイエットカフェ
でもね、「利用者の声」ってさぁ…自身が利用者じゃないのかよ?どこの誰だか分からないヤツのコメントを拾う暇があるなら、自分で語ればいいじゃない?
ところで、ダイエットカフェってどこなんですかね?せっかくハイパーリンクという仕組みがあるんだからリンクを貼りましょうよ。
そろそろ嘘が隠しきれなくなってくる
オルリファストはこういう人に向いているらしいです。
- 副作用が軽いものが良い
- 一部の減量医薬品は、中枢神経系に作用したり、他の栄養分吸収を広範に阻害したりと副作用が重篤になりうるものがあります
- 用量が定められているとは言え、人種差や体格差も有るため、上記の様な用量調整が難しい医薬品は私は嫌でした
- 食事制限をしたくない・油ものが食べたい
- 普段から焼肉やラーメン、とんかつなど、所謂油ものが好きな方にとって、オルリファストの様な脂質吸収抑制剤はまさに渡りに船です
- コンビニでサラダチキンを買って一人でランチ…の様なストレスを感じながらの減量は私は嫌でした
繰り返しになりますが、あの強烈な副作用を経験して「副作用が軽いものが良い」「ストレスを感じながらの減量は私は嫌」なんて言葉が出てくるはずがないんですよね。
しかし、この人は副作用が重い薬としてどういうものを想定しているんだろうか…。
1日あたり2,133kcal分(237g)の脂質を摂取?
あーあ。正体現したね。
効果の程ですが、排泄関連症状は飲み始めて24時間後に多くの場合嫌でも実感することになります(笑)
私の場合、飲み始めの体重が74kgだったのですが、3ヶ月の服用で66kgまで落ちました(尚、その間運動や食事制限は一切無し)
ここで頭の体操です。
体脂肪は1kgあたり7,200kcal、脂質は1gあたり9kcalの熱量を持ちます。オルリファストによる脂質の排出率は3割です。排出した脂質がそのまま体重減少につながったとすると、オルリファストによって3か月(90日とする)で8kg減量したこの人は1日にどれだけの脂質を摂取していたことになるでしょうか?なお、運動は一切していないものとする。
体脂肪8kgを落とすためには単純計算で57,600kcal(7,200kcal × 8kg)を余分に消費する必要がありますね。オルリファストは摂取した脂質の3割を排出するので、3か月で192,000kcal(57,600kcal / 0.3)分の脂質を摂取していたことになります。脂質量にして21,333g。
そうすると、1日あたり2,133kcal分(237g)の脂質を摂っていたということに…。
身体活動レベルの低い30~49歳男性の推定エネルギー必要量は2,250kcalだそうです。これを基準に考えると、このブログの人はエネルギー必要量の94.8%を脂質だけでまかなっていたということに(笑) サラダ油でも飲んで生活していたのでしょうか?PFCバランスどうなってんだよ?
入口の計算が終わったところで次は出口の計算をしてみましょう…カンタンですね!この人は1日辺り71gの油を排出していたことになります。
毎日71gの油がお尻から出てくるとすれば、健康で文化的な最低限度の生活を送ることはまず不可能。仕事や遊びなど外出することは到底できず、自宅に居ても常時ストレスフルな状況でしょうね。
「(尚、その間運動や食事制限は一切無し)」という文言さえなければ、まだごまかせただろうに…(笑)
忙しい生活を余儀なくされるコンサルタントやその他激務族の皆様には、オトモとして使える数少ない薬かと思いますので、社会人太りを気にされる方は利用されてはいかがでしょうか。
副作用を実際に経験した人なら、この薬が「社会人向け」とは口が裂けても言えませんね。ましてや激務の人間にオススメするなんてお前は鬼か。
コメント
ご指摘の記事を読んだ後にこちらを読みました。
確かに^^;
何気なく読み流してましたが激務で飲み続けるのは難しいですよね。
いつでも油断出来ないし・・・。
実際に使ったことがないから好き勝手言えるんでしょうけれども、一度の油断で社会的に死ぬリスクがあるのでオルリファストのエアレビュー記事は本当に危険だと思うんですよね。こういう記事の被害者が現れないことを願ってやみません。
ちなみに、私は最大限の注意を払っていたのにも関わらず4か月の間に4~5回誤爆しました。
>症状の説明としては間違ってはいないんだけど、アレを体感した人間なら「便に脂分が混ざっていたり…」なんてこんな生ぬるい表現をするはずがないんだよなぁ…。
120mgを1年ほど使ってますが、別にそこまでではないですね。
個人差があるので自分の感想をさも使用者の常識のように話すあなたも同程度かと。
>「急な便意を催したり、排泄時のガスが出たり、便に脂分が混ざっていたり…といった具合です」
個人的にはまだこっちの方が近いです。脂が出るだけ、ではなく腸内環境の変化が激しくガス溜まりや一度に出し切る便の量が増えました。(腸の奥の奥から油で滑り出てくる感じ)
オナラは油が出る時出ない時の感覚でわかりますし、別に暴発はしたことないです。
毎日ファミチキや唐揚げを食べててこの程度なので、個人差の幅は大きいと思います。
ご指摘ありがとうございます。
しかし、オルリファスト飲むだけで3か月の間に8kgも痩せますかね?しかも、特段の運動・食事制限なし。排出されるエネルギー量を考えると物理的に不可能だと思うんですよねぇ。
最後の見出し「1日あたり2,133kcal分(237g)の脂質を摂取?」以外の部分に関して、ただ難癖付けるだけの雑な内容に仕上がってしまったのは反省しています。
多分、服用のタイミングが油の排出に大きく影響する気がします。
当然食事内容次第だけど。
同じホルモンを食べた後でも全く油の浮き方^^;が違うので。
私は・・・うわぁwwってなる時はあります。
個人差大きいんですね。
でも3か月で8kgも効果があった人ならやっぱり激しい思いをするんじゃないかしら・・・。
わたしはゼニカル飲んだことがありますが、油やばすぎますよね・・・
正直最初全く知らなくて、外で3回くらいやってしまいました。
あれ、最初にはっきりと教えてもらえなかったので、社会的に死にました。
経験しないと「油が出る」ということがどういうことなのか分からないので、やっちゃいますよね。誤爆…。