今年もやってまいりました税理士試験申し込みの季節。
間違えないように慎重に書かないといけないので、申込書への記入って意外と疲れるんですよね。そこで、今回はe-Taxを利用した申し込みを試してみることに。デジタル化の時代ですし、オンラインで申し込めるならそっちの方が断然ラクなはず。……だったのですが、このe-Tax申し込みがとんでもないことになっていました。
通常の申し込み手順とe-Taxによる申し込み手順
税理士試験の通常の申し込み手順は次の通り。
- 受験申込書を入手する(国税局へ行く or 郵送)
- 受験願書に所要事項を記載し、受験手数料分の収入印紙を貼る。
- 受験申込書に所要事項を記載し、写真を貼る。
- 受験票に住所氏名を記載し、切手を貼る。
- 受験資格を有することを証する書面を添付する。
- 提出
ところが、e-Taxによる申し込み手順はこのようになります。
- 受験申込書を入手する(国税局へ行く or 郵送)
- e-Taxソフトをインストールする。
- e-Taxソフトで受験願書・受験申込書を作成し送信する。
- 書類送信後、受験願書・受験申込書・添付書類送付書を印刷する。
- 印刷した受験願書に受験手数料分の収入印紙を貼る。
- 印刷した受験申込書に写真を貼る。
- 受験票に住所氏名を記載し、切手を貼る。
- 受験資格を有することを証する書面を添付する。
- 提出
恐るべきことに、e-Taxで申し込む場合にも受験申込書を入手する必要があります。なぜかというと、受験票はe-Taxソフトで用意することができないので、受験申込書に添付されている受験票のハガキが必要だからです。
そして、インターネット経由で書類を送信したというのに、それを印刷する必要があることにもモヤモヤ。写真と収入印紙(受験手数料)を送る必要があるのはわかります。しかし、写真については、申込書送信時に画像データを添付するような仕組みにはできないんですかね?また、受験手数料については、すでにダイレクト納付とかクレジットカード納付という仕組みがあるんだから、これを利用して受験手数料を支払うようにできないのでしょうか?
e-Taxのe(electronic)、電子的とは一体何だったのか…。
e-Taxソフト、ただの手書き再現装置だった
とはいえ、「書かずに申込書等が作成できるなら楽だよね」という意見もあろうかと思われます。ところが、現実はそう甘くはありません。e-Taxソフトの申込書作成画面をご覧ください。
はい。紙の申込書と同様に1字ずつ入力するだけ、ただそれだけの入力画面。たとえば、熊本で受験したい場合には、受験地の欄に「11」とコードを記載する必要がありますが、プルダウンリストのようなものは一切ありません!地名で選択させてくれませんかね…。
それと、名前も1字ずつ書いてくださいね。「ヤマダ タロウ」じゃなくて「ヤ」「マ」「タ」「゛」「 」「タ」「ロ」「ウ」ですからね~!
これ何のためにあるの?
せっかくのe-Taxなのに、送信した書類は印刷、紙の受験票は必要、写真も紙、収入印紙も紙、そして提出も郵送。……それ、e-Taxでやる意味あります?便利になるはずが、余計に手間が増えてます。
でもまあ、書き間違えのリスクが減ったり、自分の字に自信がない人には安心だったり、少しはメリットもある……かもしれません(たぶん)。
というわけで、e-Taxでの申し込み、たしかにデジタルではあるんですが、いまのところは「なんちゃって電子申請」という印象。
「写真はアップロードでOK!」「受験料はネットで支払い可能!」なんて日が来ることをゆるく期待しつつ、今年の申し込みも慎重に進めていきましょう。
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