糖尿病治療薬メトホルミンは夢の薬か?ダイエット・アンチエイジングなど様々な効果がある模様

メトホルミン1,000mg錠

オルリファスト(現在は中止)・グルコバイ(継続中)に続き、薬ダイエット人体実験第三弾。糖尿病治療薬であるメトホルミンという薬を飲み始めて1か月半経ちました。

血糖値を下げるのはもちろんのこと、体重減少、アンチエイジング(寿命延長)、癌発症リスクの低下、血圧低下(塩分排泄促進)、腸内環境改善…などなど、メトホルミンにはさまざまな効果があるとか。しかも、この薬は非常に安いです。1日あたりの服用量にもよりますが、私の場合1日約20円程度のコストしかかかりません。こいつは夢の薬か?

この薬を飲むにあたってはいろいろと気を付けることがあるので、自分の備忘録も兼ねて調べたことを記録しておくこととします。

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メトホルミンの効果

メトホルミンは糖尿病の薬だから血糖値低下の作用があるというのは当たり前ですが、様々な作用が重なって血糖値低下につながるというから面白い。さらに、血糖値低下の他にも副次的な効果がいろいろとあるのも面白い。先ほど少し触れたように、近年の研究により現代人にとって垂涎の効果がいろいろ期待できるということが分かってきたようです。

糖新生抑制と筋肉での糖利用促進(運動効果)

肝臓での糖新生抑制、末梢での糖利用促進、腸管からの糖吸収抑制の3つの作用により血糖を下げます。これらは膵外作用であり、膵β細胞のインスリン分泌を介しません。

メトホルミン:メルビン,グリコラン

ビグアナイド(BG)薬であるメトホルミンの作用機序がわかってきたのは意外にも最近のことで、メトホルミンがAMPキナーゼ(AMPK)を活性化させることが明らかにされています。AMPKは乳酸からブドウ糖を合成する糖新生、およびアセチルCoAより中性脂肪、コレステロールを合成する経路に関係して、いずれもATPを増加させる作用を持ちます。肝臓のAMPKが活性化されると細胞内脂肪がエネルギー源として燃焼される方向に働き、さらに脂肪肝の患者さんではインスリン抵抗性が改善し、血糖も改善します。

第3回 ビグアナイド薬(2) | 糖尿病治療薬の特徴と服薬指導のポイント | 糖尿病情報スクランブル | 糖尿病リソースガイド

AMPKはエネルギーの減少を感知し、ATP産生の促進と、消費の抑制を促し、ATPのレベルを回復させる作用をする。つまりAMPKが活性化すると、糖や脂肪や蛋白質の合成は抑制され、ATPが産生される。この効果は運動と同じで、2型糖尿病や肥満などの治療にも有効と考えられている。

~中略~

糖尿病の治療薬であるメトホルミンの作用にもAMPKが大きく関わっている。メトホルミンは、肝臓での糖新生の抑制、筋肉での糖利用の亢進、腸管からの糖吸収の抑制、脂肪組織での脂肪分解の抑制などの、多彩な働きをするが、その標的分子となるのがAMPKだ。AMPKは糖や脂質代謝の流れを調節する鍵となっている。

なぜ糖尿病の薬や運動は効くのか 細胞内の「燃料センサー」を可視化 | ニュース・資料室 | 糖尿病ネットワーク

まずは基本的な効果から。

体内の糖が不足した場合にグリコーゲン・脂質・たんぱく質を基に糖を生み出すのが糖新生。メトホルミンを飲むと、糖新生が抑えられるため血糖値が下がります。

さらに気になるのは、AMPKを活性化させるという効果。メトホルミンを飲むだけで脂肪がエネルギー源として燃焼されやすくなり、運動と同じ効果が得られるというんだからすごい(筋肉が鍛えられるわけではなく、あくまでエネルギー消費の話)。

そして、AMPK活性化により筋肉での糖の利用が促進され、腸管からの糖吸収が抑制されるという効果もあります。腸管からの糖吸収抑制ということはグルコバイと同様の効果が得られるということですね。

アンチエイジング(寿命延長)

いつもならアンチエイジングとか寿命延長と聞くと「胡散臭せえ!(笑)」と言ってしまうところですが、どうやらこの話はデタラメでもないらしい…。

米国食品医薬局(FDA)が、世界初となるアンチエイジング薬の臨床試験を許可しました。試験に使われる薬は従来、糖尿病の治療に使われていたもので、研究者の話によればがん予防やアルツハイマー予防などにも効果がみられるとしています。

臨床試験に用いられる薬は「メトホルミン」。すでにマウスなど動物での実験では最大で40%もの寿命延長効果が確認され、骨も丈夫になることがわかったとのこと。また英国のカーディフ大学の調べでは、メトホルミンを使用した糖尿病患者はほかの患者に比べ、平均で8年間長く生きたことがわかったとしています。

寿命を120歳まで延ばす長寿薬の臨床試験が米国で開始。がん、アルツハイマーやパーキンソン病にも効果 - Engadget 日本版

動物実験レベルでは最大で40%の寿命延長効果が確認され、糖尿病患者間の比較ではメトホルミンを使用した患者は平均8年長生きしたとか。糖尿病患者でない場合でもこのような寿命延長効果が期待されています。現在はがん患者と認知症患者、またはそれらのリスクが高い人を対象に臨床試験が行われているようです。

同じ記事にはこんなことも書いてありました。

研究者はメトホルミンを適切に使うことで「たとえば寿命が100歳の人ならば、120歳まで生きることができるようになる。70歳の人なら50歳並みの健康が得られるはずだ」としています。

がん予防効果

これまでに、メトホルミンを長期間服用した患者は、それ以外の薬剤を服用した患者に比べ、がん罹患率、がん死亡率が有意に低いことが分かっていた。岡山大学の研究グループは「メトホルミンの作用を従来のがん治療法と組み合わせることで、治療効果のさらなる改善につながる可能性がある」と述べている。

~中略~

メトホルミンの抗がん作用ががんの周りに浸潤していく細胞障害性をもつ「CD8陽性T細胞」の活性増強を介し、がん細胞を攻撃する「キラー活性」を増強すると考えられている。がんのマウスにメトホルミンを与えると「CD8陽性T細胞」の数の増加と機能の回復が著しいことを確認した。

糖尿病治療薬の「メトホルミン」にがん治療の効果 安価な薬でがんを治療 | 最近の関連情報・ニュース | 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会

なんとメトホルミンにはがん予防効果があることも示唆されている模様。メトホルミンには免疫細胞の疲弊を解除し、がんを攻撃する機能を回復させる作用があるそうです。マウス実験レベルでは、メトホルミンの投与によりがんが縮小したという結果が既に出ています。

余分な塩分を排出(血圧低下)

最近の研究で、メトホルミンが糖尿病でない患者に対して血圧を低下させる効果があると報告されているが、腎臓におけるメトホルミンの血圧調節作用やそのメカニズムは不明だった。

研究グループは今回の研究で、メトホルミンの投与によって、マウスの尿中への塩分排泄量が増加することを明らかにした。続いて腎臓の塩分輸送体を調べ、腎臓の遠位尿細管にある「ナトリウム-クロライド共輸送体」(NCC)のリン酸化が低下しており、NCCの活性化が低下するために尿中への塩分排泄が増加していることを突き止めた。

糖尿病治療薬「メトホルミン」が血圧を下げるメカニズムを解明 | ニュース | 保健指導リソースガイド

メトホルミンには余分な塩分を排出し血圧を下げる効果もあるとのこと。腎臓において塩分の再吸収を行うNCCを阻害するため、尿による塩分排出が増加するとか。

しかし、この薬には一体どんだけ効果があるんだ…?

食欲抑制

食欲を抑制する効果もあり、肥満を伴う2型糖尿病患者の第一選択薬として用いることもある。

ビグアナイド薬 | 第1部 | 糖尿病リソースガイド

これをメトホルミンの効果と扱うか副作用として扱うか迷いましたが、体重減少につながるのは間違いないのでここで紹介。

この薬を飲んで強烈に実感するのが食欲が激減するということ。ただし、体調が悪くなるとこの食欲低下が加速しすぎてしまい、胃の不快感や吐き気まで起こってしまうのが少しつらい。

とはいえ摂取するエネルギー量は間違いなく減りますので、食べる量をコントロールできない人にとっては良い効果かと思います。

メトホルミン服用の注意点

メトホルミン服用にあたっての注意点については下記ページを参照。

メトホルミンの適正使用に関するRecommendation|公益社団法人日本糖尿病協会
日本糖尿病協会は、糖尿病に関する知識の普及啓発、療養指導、調査研究等をその理念に掲げ、広く国民の健康増進に寄与することを目的に現在約10万人の会員を擁しています。日本糖尿病協会には、糖尿病患者とその家族、医師、看護師・栄養士・ 糖尿病療養指導士などの医療スタッフで作られた約1,600の糖尿病「友の会」があります。

そもそも糖尿病でない人間がメトホルミンを服用するのは適正な使用方法ではないということを念頭に、上記の効果を期待して試したいという場合には副作用などの注意点をよく把握しておく必要があります。

乳酸アシドーシスについて

メトホルミンについて最も危険なのが「乳酸アシドーシス」という症状。

我が国のビグアナイド薬の投与患者において、諸外国と比べて必ずしも頻度は高くはないものの乳酸アシドーシスが報告されている。乳酸アシドーシスは、しばしば予後不良で、死亡例も報告されており、迅速かつ適切な治療を必要とする。

乳酸アシドーシスのリスクが高い以下の人に関しては、通常の糖尿病治療においても注意が必要(あるいは禁忌)であるとのこと。これらに該当する場合は、自己判断によるメトホルミンの服用は避けるべきでしょう。

1) 腎機能障害患者(透析患者を含む)
2) 脱水、シックデイ、過度のアルコール摂取など、患者への注意・指導が必要な状態
3) 心血管・肺機能障害、手術前後、肝機能障害などの患者
4) 高齢者

特段健康に問題の無い人であっても2)の項目には気を付けないといけないでしょう。血液が濃くなると乳酸濃度も高まってしまうのでこまめな水分補給が必要。そして、過度のアルコールの摂取を控える必要があります。

薬剤の併用について

PMDAよりメトホルミンと併用すると重篤な症状が起こるおそれのある薬を引用します。

併用注意
ヨード造影剤
腎毒性の強い抗生物質:ゲンタマイシン等
利尿作用を有する薬剤:利尿剤、SGLT2阻害剤等
糖尿病用薬:インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤
たん白同化ホルモン剤
サリチル酸剤:アスピリン等
β遮断剤:プロプラノロール等
モノアミン酸化酵素阻害剤
シメチジン
ドルテグラビル
バンデタニブ

メトホルミン塩酸塩錠250mgMT「ニプロ」/メトホルミン塩酸塩錠500mgMT「ニプロ」

なお、副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)など、併用によりメトホルミンの血糖低下作用が弱くなる薬については省略していますので、詳細は上記ページを参照してください。

ちなみに、私はα-グルコシダーゼ阻害剤であるグルコバイとメトホルミンを併用することがあるのですが、今のところ特段問題はないです。ただし、運動する場合だけは低血糖に気を付けないといけませんね。

その他の副作用

2016年4月までの10数年間に当モニターへ報告されたメトホルミンの副作用件数は516件、そのうち、下痢・軟便が145件、乳酸値上昇25件、乳酸アシドーシス4件、筋肉痛7件、吐き気・悪心55件、嘔吐22件、腹痛・胃痛29件、食欲不振16件、便秘12件、腹部膨満感11件、発疹・蕁麻疹23件、かゆみ、頭痛が各10件、めまい8件、倦怠感17件、肝機能障害8件、というのが主な報告となっています。また、高用量になるほど副作用が増える傾向にあります。

【新連載】28.糖尿病用薬剤の副作用 その1 – 全日本民医連

この中で実際に体感したのは筋肉痛・食欲不振・胃痛(胃の違和感)・下痢。

メトホルミンの服用を始めた最初の頃、筋トレをしたわけでもないのになぜか上腕二頭筋の痛みが5日ほど続きました。あとから調べてみると、横紋筋融解症による筋肉痛というパターンがあるようで、痛みがだんだんと強くなってくる場合や痛みが長期間にわたって続く場合には服用を中止すべきとのことです。

次に食欲不振。これは先ほど「メトホルミンの効果」と紹介しましたが、食欲不振の程度に波があるのが結構厄介。体調が悪い日は食欲がどん底まで落ちてしまいメシもビールもマズくなる…ということもありました。飲み食いが趣味の人にとってはなかなかキツいかもしれません。ただ、服用を続けるうちに食欲不振の波は穏やかになってきたように感じます。

胃痛に関しては、「胃の入り口にピンポン玉でも詰まってんじゃねーのか?」という感じの違和感が今も続いています。違和感の程度は軽いとはいえ、起きている間ずっと付きまとうから精神的に疲れますね。

また、現在は問題ありませんが、服用開始2週間の間に2回ほど下痢が止まらなくなったことがありました。水のような下痢が延々と出続けるので、そのときはかなり大変でした。

メトホルミンの用法用量

通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2〜3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750〜1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,250mgまでとする。

メトホルミン塩酸塩錠250mgMT「ニプロ」/メトホルミン塩酸塩錠500mgMT「ニプロ」

副作用の様子を見ながらまずは1日500mgを目安にスタートし、1日2~3回に分けて食前or食後に服用してください。副作用が許容できるなら徐々に服用量を増やしていきましょう。

服用量を増やす際の注意点として以下のページが参考になりました。

メトホルミン投与時には,消化器症状(下痢など)が起こるケースが多くみられます。しかし,ゆっくり増量すれば消失することも多く,増量時に下痢が出現したら一時的に減量し,あとで増量するようにすれば大抵うまくいきます。“start low, go slow”と同時に,患者に「1,500mg/日(6錠)が常用量である」「増量時に下痢が出現しても3日間ほどは増量した用量で服用し,それでも下痢が続くようなら元の用量に減量する」と,投与開始時に説明しておくことも大切です。

多様な血糖降下薬をどう使いこなすか?—基礎治療薬としてのメトホルミンの重要性| JSHforum2016| 学会レポート|THERAPEUTIC RESEARCH On-line

ちなみに、私の場合1日500mgからスタートし、現在は1日1,500mgを服用しています。服用量を少し減らせば前述の副作用もマシになるんでしょうけれども、今のところ許容できるレベルなのでしばらくこのまま続ける予定です。

メトホルミンは価格も安い!

メトホルミンを購入することができるサイトはいくつかありますが、その中でもトップクラスに安かったのがこちらのジェネリック品。

メトホルミンジェネリックのグルコファージ
グルコファージ(メトホルミン)1000mg | ベストケンコー

1箱買いだと2,980円なのですが、まとめ買いをすることで安く購入することができます。でも、最大63%割引の10箱買いは薬の使用期限的に現実的ではないですね。7箱買いであれば1箱あたり1,207円(59%割引)、5箱買いであれば1箱あたり1,316円(55%割引)…まとめ買いするならこのあたりですかね。

ちなみに私は5箱買いました。1日に1,500mg飲むのでこれで333日分…1日あたりのコストは20円弱という計算。いろんな効果が期待できるうえに価格も安い。これは本当に夢の薬だな。

言い忘れていましたが、この薬は1,000mg錠なので服用する場合には半分にカットすることになります。カッターやハサミでも切れますが、なかなか面倒なのでピルカッターの使用をおすすめします。ピルカッターはAmazonでも販売されているようにどこにでも売ってるんですけど、同じお店で薬と一緒に買うのが楽なんじゃないですかね。

おわりに

これまで試した薬と比較しても、ダイエット目的であればメトホルミンが最も効果があるように思いました。もちろん個人差はありますし服用量にもよるのですが、自分にとっては食欲低下がかなりデカかったのではないかと。

メトホルミン服用開始時とメトホルミン服用1か月半経過後の体重を比較すると、体重は3~4kgほど落ちていました。服用開始時にはお腹に食べ物がたっぷり入っていたことと、そもそも5月は繁忙期でたらふく食べる機会が少なかったということは差し引いて考える必要があるとはいえ、それでもかなりの効果があったと感じます。

副作用もだんだんと落ち着いてきていますし、できれば長期間にわたって続けていきたいですね。

過去の人体実験記事もあわせてご覧ください

他にもダイエットに関係する人体実験の記事を書いていますのでこちらもどうぞ。記事冒頭に書いているようにオルリファストは現在使用していません。グルコバイはおすすめ。

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