相席居酒屋は出会い喫茶なのか? 相席居酒屋と風営法の関係

相席屋

他のお客さんと相席になる居酒屋「相席屋」が最近話題になっているようです。いつの間にか熊本にも進出していたみたいです。

この「相席屋」をはじめとする相席居酒屋は、飲食店の営業許可や深夜酒類提供飲食店の営業許可の下、営業を行っていると思われます。しかしながら、その営業内容をよく考えてみると、風営法の適用対象になるような気がするわけです。実際のところどうなのでしょうか。

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相席居酒屋とは

相席居酒屋とは、前述の通り他のお客さんと相席となる居酒屋のことで、「男女出会いの場」ということをセールスポイントにしているようです。

料金については、男性は時間制で有料、女性は時間無制限で無料というシステムになっているのが一般的であるようです。風営法の適用対象となる、いわゆる「出会い喫茶」のように思えてきますね。

出会い喫茶の店内では男性席と女性席がマジックミラーやパーテーションなどの仕切りで分離されており、店を介さずに女性会員と会話することはできない。なお、男性会員が気に入った女性をトークルームに誘い、トークが成立すれば店に外出料を払えばデートを行える。

出会い喫茶 – Wikipedia

風営法の規定はどうなっているか

相席居酒屋に似ていると思われる出会い喫茶について、風営法ではどのように規定されているか見てみましょう。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

風営法の適用対象となる営業行為について、2条6項6号にはこのように規定されております。

第二条 この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
6 この法律において「店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
六 前各号に掲げるもののほか、店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良の風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるもの

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

省略しすぎてよく分からないかもしれませんが、条文中に「政令で定めるもの」との規定があります。これは、風営法とは別に「風営法の適用対象」を政令で定めているということですので、次に政令を見てみましょう。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令

その政令にはこのような規定があります。

第五条 法第二条第六項第六号 の政令で定める営業は、店舗を設けて、専ら、面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話を含む。)を希望する者に対し、当該店舗内においてその者が異性の姿態若しくはその画像を見てした面会の申込みを当該異性に取り次ぐこと又は当該店舗内に設けた個室若しくはこれに類する施設において異性と面会する機会を提供することにより異性を紹介する営業(当該異性が当該営業に従事する者である場合におけるものを含み、同項第一号 又は第二号 に該当するものを除く。)とする。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令

この政令第5条の規定をまとめると、以下のようになります。

  1. 店舗を設けること
  2. 面識のない異性との一時の性的好奇心を満たすための交際(会話)を希望する者が対象
  3. 店舗内で異性との面会を取り次ぐこと

このような要件を満たした場合、いわゆる「出会い喫茶」として風営法の適用対象になるわけですね。

相席居酒屋は「出会い喫茶」なのか?

出会い喫茶となる要件を確認したところで、この要件に相席居酒屋を当てはめてみましょう。

相席居酒屋は、店舗内で異性との相席の場をセットしていますから、上記要件の1と3については該当しているようです。

難しいのが2の要件です。面識のない異性との交際(会話)について異論はありませんが、そこに「性的好奇心」があるのか否かを証明するのはなかなか難しいところです。そのため、現在における相席居酒屋はグレーゾーンの中で営業していると言っても良いのかな、と思います。

余談: 「出会い喫茶」規制の経緯と今後の相席居酒屋

出会い喫茶は、はじめから風営法の規制を受けていたわけではありませんでした。しかしながら、のちに出会い喫茶を経由した売春行為の報告があったこともあり、上記の風営法施行令第5条が生まれ風営法の規制を受けることなりました。

このような出会い喫茶規制の経緯を考えると、相席居酒屋についても、なんらかのきっかけにより風営法の適用対象となる可能性は十分にあるように思われます。

みなさんはどう考えますか?

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